エスティマ(3代目)
エスティマ(3代目)
エスティマ3代目ってどんな車?
○エスティマの最終モデル(2023年現在後続モデルの情報なし)
○3度のマイナーチェンジを行ったロングセラーモデルで、販売期間は15年におよび、初代•2代目と比較しても圧倒的な販売期間である。
○エスティマらしさを残しながら洗練されてきたので、最終型においては中古車市場で高価で取引されている。
余談
アルファード・ヴェルファイアが販売を伸ばしていく中、どこか目立たない存在となってしまった3代目エスティマ。
販売が思った以上に振るわなかったことで、15年間フルモデルチェンジを行われずに販売されてきたが、2006年当時と2020年モデルでは、まるでモデルチェンジしたかのような見た目の違いがある。
同世代のクラウンやレスサスGSにも搭載された3.5L V6エンジンは、個体にもよりますが一時期オイル商品量が多いという持病を持っており、よく話題にも上がっておりました。
概要
先代のような販売店による区別(例:カローラ店=エスティマL、トヨタ店=エスティマT)がなくなったことで、車名がエスティマに統一された(車両型式の末尾に付される細分記号においては、販売店で異なる)
価格は同時期のミニバンよりも割高である376万円(税込)からではあるものの、VDIMを標準装備するなど、安全面においての装備は充実しているため、内容を考えると決して割高ではない。
VDIMとは
トヨタが開発した統合車両姿勢安定制御システムであり、「Vehicle Dynamics Integrated Management」の略称である。
VSC(横滑り防止装置)、ABS(アンチロックブレーキシステム)、EBD(電子制御ブレーキシステム)、TRC(トラクションコントロールシステム)、EPS(電動パワーステアリング)などの各種車体制御装置をワイヤー等ではなく電気的に接続し、車両のメインコンピュータで統合制御するもの。
従来の横滑り防止装置が、タイヤの空転や車両の横滑りが実際に発生してから制御を開始するのに対し、VDIMは車両の挙動を常時監視し、車両が限界に達する前に制御を開始できるのが特徴。
エクステリアデザインは2代目の正常進化型だが、ヘッドランプがティアドロップ型になり、精悍さが増した。三角窓は引き続き採用され、ピラーはすべてブラックアウトされて “フローティングルーフ “をイメージさせる。また、リアランプユニット(テールランプ/ブレーキランプ)にLEDが採用され、ドアミラーにはLEDの方向指示器(ドアミラーウインカー)が取り付けられている。
インテリアは2代目から一新されたが、センターメーターは継承され、直線を基調とした開放感のあるデザインとなった。トランスミッションもシーケンシャルシフトマチックに変更された。
エンジンは新開発の2GR-FE型3,456ccV型6気筒DOHCで、国産ミニバン・前輪駆動車初の280PSを達成した[注釈 7]。2,362cc直列4気筒エンジンもモデルチェンジし、170PS、22.8kgmにパワーアップ。ハイブリッドの燃費は20km/Lに向上した。
プラットフォームは、フロントがRAV4などに採用されている新型MCプラットフォーム、リアが専用設計のプラットフォーム。このプラットフォームは2代目アルファードや初代ヴェルファイアと同じ。
7人乗りと8人乗りの設定は従来通りだが、2代目の前後スライド+チップアップ式3列目シートと異なり、3列目シートはスライド機能なしの床下格納式。また、7人乗りモデルにはスーパーリラックスモードが用意されている。このモードでは3列目シートが格納され、2列目シートが最後部までスライドし、リムジンのような広大な空間を作り出す。一方、8人乗りには2列目シートのチップアップ機能が装備され、床下に収納することで3列目シートを利用した広大なラゲッジスペースを作ることができる。
3.5L V6モデルはシーケンシャルシフト機能付6速AT、2.4L 直列4気筒モデルはシーケンシャルシフト機能付7速スーパーCVT-iを採用。シフトレバーは初代と2代目はコラムシフトだったが、3代目からはゲート式インパネシフト。
装備面では、G-BOOK ALPHA対応HDDナビゲーションシステム、インテリジェントパーキングアシスト、プリクラッシュセーフティシステム、スマートエントリー&スタートシステムなど先進装備を充実させた。クラウンにも採用されているスマートキー機能付腕時計(キーインテグレーテッドウォッチ)をディーラー装着オプション(MOPナビゲーション:480,000~660,000円)として設定。
さらに同年6月12日にはハイブリッドモデルが追加された。ハイブリッドシステムは前モデルのTHS-Cから、2代目プリウスなどにも採用されているTHS-IIに変更された。エンジン型式は2AZ-FXEで、エンジン最高出力150ps、モーター最高出力211ps(20系アルヴェルHYBRIDと同システム、30系アルヴェルHYBRIDと3代目ハリアーHYBRID(HYBRIDモデルは2代目)はモーターのみ同じ)。エンジンとモーターの合計出力は先代の最高出力と同じ190psで、モデルチェンジによって先代の不満だった動力性能は解消された。燃費性能も優れており、JC08モードで18.0km/L(平成27年度燃費基準+20%達成)と、同排気量クラスでは世界トップレベルの燃費性能を達成している。さらに、これまで捨てていた排気の熱エネルギーを回収し、エンジンやヒーターの暖機に利用する「排気熱再循環システム」を新たに搭載し、実用燃費を向上させた。
また、1列目「ハイブリッドコンソールボックス」後部にAC100Vのアクセサリーコンセントを標準装備し、ハイブリッド車ならではの大容量エネルギーを活かして最大1,500Wの電力供給が可能。このコンセントは、2011年3月11日に発生した東日本大震災の際、被災者の携帯電話の充電やお湯を沸かすための非常用電源として使用された。当時は初代アルファードハイブリッドを除き、ミニバンのエスティマハイブリッドにしか搭載されていなかったが、これを皮切りに各メーカーから続々と給電機能を搭載した新型車が発売された。
マイナーチェンジ
(1度目)2008年12月24日にマイナーチェンジ。外観デザインをより個性的なものに変更するとともに、アエラスおよびハイブリッド “G “に本革シートの「レザーパッケージ」を追加した。また、機能面では、ステアリングスイッチの全車標準装備、シートヒーター(一部グレードを除く)、エコドライブインジケーターランプの採用、前席アクティブヘッドレストの追加、2.4L車にS-VSC(ステアリング・ビークル・スタビリティ・コントロール)を追加した。VSC(ステアリング協調車両安定制御システム)は2.4L車にもオプション設定されている。サイドカーテンエアバッグは、2代目イスト以降にフルモデルチェンジ、マイナーチェンジ、新型車で発売されるトヨタ全車に標準装備すると発表され、マイナーチェンジしたエスティマにも標準装備する見込みだった。しかし、サイドカーテンエアバッグの標準装備化は見送られた(メーカーオプション設定)。
(2度目)2012年5月8日、アエラスは2度目のマイナーチェンジを行った。外観では、アエラスのフロントデザインと前後ランプデザイン(レンズカラー)の変更、18インチアルミホイールの採用(サイドリフトアップシート装着車を除く)、GとXのホイールデザインの変更(2008年モデルのアエラスGとXハイブリッドは17インチアルミ、Xは8代目カムリの後期型に採用された16インチフルホイールキャップ)、2008年モデルまで採用されていたグレードバッジの廃止が行われた。一方、ハイブリッド車には専用リアエンブレムを新採用した。ボディカラーは、ボルドーマイカメタリック(2.4アエラス20thアニバーサリーエディションに設定)、新色のグレイッシュブルーマイカメタリック、アイスチタニウムマイカメタリックを含む全6色を設定。インテリアは、ブラックと新色のシェルの2色を設定し、インストルメントパネルとフロントドアアームレストにサテンシルバーの加飾モールを追加。また、パネルカラーをブラックメタリックに変更するとともに、「G」および「エアエース “レザーパッケージ”」に深みのある木目調加飾を採用した。また、「G」、「エアエース “レザーパッケージ”」、「ハイブリッド」全車にナノイー&スーパーUVカットガラス(フロントガラス)を、「エアエース」に両側パワースライドドア&ロングスライドコンソールボックス(「エアエース(7人乗り)」、「エアエース “レザーパッケージ”」)を、「エアエース」にマルチインフォメーションディスプレイ付オプティトロンメーターを、「G」にパワーバックドアを標準装備した。また、3.5L車にS-VSC(車両挙動安定化制御システム)、ハイブリッド車に車両接近通報装置を追加するなど、安全装備も充実させた。スポーティなハイブリッド車「エアエース」を新設定したほか、「X」と「エアエース8人乗り(2WD)」を除く2.4L車全車が「平成27年度燃費基準」を達成。(エアエース8人乗り2WD車は、オプション装着により車両重量が1,770kgを超えても「平成27年度燃費基準」を達成。(アエラス8人乗りFF車は、オプション装着により車両重量が1,770kgを超える場合にも「平成27年度燃費基準」を達成)
(3度目)2016年6月6日、3度目のマイナーチェンジを実施した。エクステリアでは、フロントデザインが変更され、ヘッドランプ(LEDクリアランスランプ内蔵Bi-Beam LEDヘッドランプ)がアッパーグリルからサイドまで連続的に回り込む薄型に変更され、アッパーグリルが大型化され、バンパーコーナーが張り出された。リヤコンビネーションランプは立体感のあるレッドを基調とし、LEDライン発光ストップランプと面発光テールランプを採用。ボディカラーは、ミニバン初のブラックルーフとのツートーンカラー3色と、新色3色を含むモノトーンカラー7色の全10色を設定。小傷を修復するクリア塗装「セルフリストアリングコート」を全色に採用。
装備面では、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」を全車に標準装備したほか、スーパーUVカット機能付プライバシーガラスをリヤドア、リヤクォーター、バックドアに採用した。これにより、従来から採用しているフロントドアガラス、フロントガラスグリーンガラスと合わせ、トヨタ車として初めて360度全方位(三角窓を除く)にUVカットガラスを採用した。
グレード体系を大幅に見直し、V6 3.5Lパワートレインを廃止して2.4ハイブリッドと2. 4ガソリンとなり、グレード体系も2016年改良モデルからエスティマ、エスティマハイブリッド共通のものに変更され、「AERAS」、「AERAS PREMIUM」、「AERAS PREMIUM-G」と、AERAS “Very Edition “の装備を継承した「AERAS SMART」(AERASとAERAS PREMIUMの2グレードはサイドリフトアップシートを装備)が設定された。レザーパッケージの廃止に伴い、本革シート仕様は廃止された。アルミホイールは全車標準装備となったが、ガソリン車のみ17インチアルミホイールまたは16インチスチールホイール(フルホイールキャップ付)を装着可能。サイドリフトアップシート車は約7万円の値下げ、その他のガソリン車は約10万円の値下げとなった。2017年11月現在、プレビアとタラゴの他の2車種は、2代目と3代目の国内仕様車をベースとした外観を維持し、V型6気筒3.5Lエンジンを引き続き採用している。
2019年10月には、2020年5月に予定されている販路制度廃止を見据えたモデル整理により生産終了となる。その後、2020年3月末までに流通在庫の新車登録がすべて完了した後に販売が終了し、3世代、約30年の歴史に幕を下ろす。2020年5月からは、トヨペット店専売のアルファード、ネッツ店専売のヴェルファイア、ヴォクシーがエスティマに代わり、東京都を除くトヨタ店、カローラ店で販売される。エスクァイアの生産は2021年に終了した。
新車本体価格(税込)
266〜523万円(税込)
※新車当時の価格です。
メーカー | トヨタ | トヨタ | トヨタ | トヨタ | トヨタ | トヨタ | トヨタ | トヨタ |
車種 | エスティマ | エスティマ | エスティマ | エスティマ | エスティマ | エスティマ | エスティマ | エスティマ |
2.4 G (7人乗り) | 2.4 G 4WD (7人乗り) | 2.4 X | 2.4 アエラス (7人乗り) | ハイブリッド 2.4X (8人乗り) | ハイブリッド 2.4G Leather Package | 3.5 G (8人乗り) | 3.5 アエラス G-エディション 4WD (7人乗り) | |
新車価格 | 308万円 | 329万円 | 266万円 | 289万円 | 363万円 | 506万円 | 340万円 | 352万円 |
型式 | DBA-ACR50W-GFXQK | DBA-ACR55W-GFXQK | DBA-ACR50W-GRXEK | DBA-ACR50W-GFXSK | DAA-AHR20W-GFXEB | DAA-AHR20W-GFXQB(P) | DBA-GSR50W-GRTQK | DBA-GSR55W-GFTSK(F) |
発売日 | 2007年6月1日 | 2007年6月1日 | 2007年6月1日 | 2007年6月1日 | 2007年6月1日 | 2008年12月24日 | 2007年6月1日 | 2007年6月1日 |
発売区分 | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ |
新車販売状況 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 |
駆動方式 | FF | 4WD | FF | FF | 4WD | 4WD | FF | 4WD |
燃料 | レギュラー | レギュラー | レギュラー | レギュラー | レギュラー | レギュラー | ハイオク | ハイオク |
動力分類 | – | – | – | エンジン | ハイブリッド | ハイブリッド | – | エンジン |
排気量 | 2,362 | 2,362 | 2,362 | 2,362 | 2,362 | 2,362 | 3,456 | 3,456 |
トランスミッション | CVT | CVT | CVT | CVT | CVT | CVT | 6AT | 6AT |
乗車定員 | 7 | 7 | 8 | 7 | 8 | 7 | 8 | 7 |
燃費(10.15モード) | 11.8 | 11.4 | 12.4 | 12.4 | 20 | 20 | 9.8 | 9.4 |
ハンドル位置 | 右 | 右 | 右 | 右 | 右 | 右 | 右 | – |
最小回転半径 | 5700 | 5700 | 5700 | 5700 | 5700 | 5700 | 5700 | – |
燃料タンク容量 | 65 | 65 | 65 | 65 | 70 | 65 | 65 | 65 |
最高出力 | 125[170]/6000 | 125[170]/6000 | 125[170]/6000 | 125[170]/6000 | – | – | 206[280]/6200 | 206[280]/6200 |
最高トルク | 224[22.8]/4000 | 224[22.8]/4000 | 224[22.8]/4000 | 224[22.8]/4000 | – | – | 344[35.1]/4700 | – |
過給機 | なし | なし | – | – | – | なし | なし | – |
最高出力 | – | – | – | – | 400[40.8] | 400[40.8] | – | – |
全長 | 4,795 | 4,795 | 4,795 | 4,795 | 4,800 | 4,800 | 4,795 | 4,795 |
全幅 | 1,800 | 1,800 | 1,800 | 1,800 | 1,800 | 1,820 | 1,800 | 1,800 |
全高 | 1,730 | 1,760 | 1,730 | 1,730 | 1,760 | 1,760 | 1,730 | 1,760 |
車両重量 | 1,760 | 1,830 | 1,700 | 1,740 | 1,930 | 1,990 | 1,800 | 1,880 |
オプション・装備 | – | – | – | – | – | – | – | – |
ABS | 標準装備 | 標準装備 | 標準装備 | 標準装備 | 標準装備 | 標準装備 | 標準装備 | |
横滑り防止装置 | – | – | – | – | 標準装備 | 標準装備 | オプション装備 | |
運転席・助手席 | 標準装備 | 標準装備 | 標準装備 | 標準装備 | 標準装備 | 標準装備 | 標準装備 | |
エアバッグ | ||||||||
運転席・助手席 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | |
サイドエアバッグ | ||||||||
後部席 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | |
カーテンエアバッグ | ||||||||
クルーズコントロール | 標準装備 | 標準装備 | – | – | – | 標準装備 | 標準装備 | |
カーナビ | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | オプション装備 | 標準装備 | オプション装備 | |
前輪サイズ | 215/55R17 | 215/60R17 | 205/65R16 | 215/55R17 | 215/60R17 | 215/60R17 | 215/55R17 | 215/60R17 96H |
後輪サイズ | 215/55R17 | 215/60R17 | 205/65R16 | 215/55R17 | 215/70R17 | 215/70R17 | 215/55R17 | 215/60R17 96H |
10. 国籍や人種、性別に関係なく、誰もが平等に働ける職場環境を整えています。例えば、 記事の執筆やプロジェクトの企画などでは、性別や年齢、国籍に関係なくチームワークで取 り組んでいます。また、リモートワークやフレックスタイム制を導入し、満足度を高めています。