86(初代)ZN6
86(初代)ZN6
● 先に一言
筆者はモータースポーツ業界にも関わっていたことがある大の車好きです。
記事には私なりの理解や解釈、感想で記載しておりますので、文字数上書けなかったことであったり、多少なりとも偏りがあるかもしれません。
私が趣味で書いているものですので、温かい目で見ていただけますと幸いです(笑)
86(初代)ってどんな車?
○MR-Sの生産終了以降5年ぶりとなるトヨタのスポーツカー
○スバルBRZの姉妹車
○豊田章男(モリゾー)がいなければできなかったと言われているスポーツカー
○軽量•低重心というスポーツカーの基本を高い次元で実現している
○中古車市場では手の届きやすい価格帯になってきており、スポーツカーの中では若年層ユーザーが多いことも特徴
○多種多様なバリュエーションがあり、簡単なものから、大幅に変えてきたものまで幅広い。
余談
AT・MT、前期・後期どちらにも試乗経験がありますが、大変よくできた車で、ペダル配置、シフトストローク、ハンドリングどれをとっても自然なフィーリングで乗りことができます。
NAエンジンの出力不足やMTは2速の引っ掛かりが気になる方もいるそうですが、アンダーパワーを使い切る(とはいえ200馬力を実際に使い切れるのはプロレベルですが)楽しさは格別で、筆者がJZA80スープラのゲトラグ6速に乗っていたこともあってか、ミッションのフィーリングは気になりません。
カスタムパーツも大変豊富で、ボディ骨格さえ用意すれば、あとは全て社外パーツで車が出来上がるんじゃないのかというレベル。
車に対して言いたいことはたくさんあると思いますが、このご時世にこう言った車を低価格で出してきたトヨタ、並びにスバルに称賛を送りたいと思います。気に入らないところは自分たちでカスタムしてけば良いのではないかと感じます。
コンセプトモデルがFT −86という名称だったので、この型をFTという認識の方もいますが、実際にはZN6です。
バリエーションも多く、ボディカラーや装備だけでなく、エアロパーツの変更やエンジン、車体にまで手を入れるなど、限定車とは思えない攻めたモデル展開を行っています。
概要
2012年2月2日に発表、同年4月6日に全国発売され、トヨタブランドのスポーツカーとしては2007年7月に生産終了したMR-S以来5年ぶり、新型スポーツカーとしては1999年10月のMR-S以来13年ぶりの復活となった。トヨタの全販売チャネル(トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店)で販売するが、全国の販売店(ネッツトヨタ東四国を除く)の中から選ばれた1店舗のみ「AREA 86」として展示・試乗を行い、専門スタッフが常駐する。
多くの人にAE86に乗ってもらうため、価格はできるだけ安く設定しているが、メインターゲットはかつてAE86に乗っていた、あるいはAE86に憧れていた40~50代の男性。また、10年後、20年後に若い顧客となる彼らの子供たちが、スポーツカーに憧れるようなスタイリングを目指したとも言われている。加えて、中古車価格が年々下落しており、若者にも手が届きやすくなっている。販売価格は、ベースモデルの「RC」が199万円、標準グレードの「G」が241万円、上級グレードの「GT」が279万円、最上級グレードの「GT “Limited”」が305万円となっている。
(30代以降のユーザーであれば、シルビアや180SXを先輩から5万円で譲ってもらったなんて話を耳にした事があるのではないだろうか。筆者(30代前半)が18歳の頃は、70~80万円あれば大概の国産スポーツカーに乗れて、多少ボロくてよければ20~30万円で買えた時代である。現代の若者は今現在の中古車相場が普通だと思われているようであるが、新車価格以上の20数年落ちのスポーツカーをフルローンで買った場合、怖くて走らせる気になれないのではないかと感じてしまう)
走る楽しさを追求した「直感ハンドリングFR」コンセプトを実現するため、スバル・トヨタ両者の技術を用いて企画・開発された、小型・軽量・低重心・低慣性が特長のライトウェイトスポーツカーである。また、過給や専用ハイグリップタイヤに頼らない設計など、チューニングのしやすさで長らく人気を博してきたAE86型カローラレビ・スプリンタートレノ(ハチロク)の流れを汲んで開発され、「お客様とともに進化する」「自分だけのクルマを開発して楽しめる」スポーツカーとして「86」と命名された。
86、FR-S、GT 86、SUBARU BRZはすべて同じ工場で生産されている。ただし、限定生産のコンプリートカーである86 GRMNだけは愛知県の元町工場で生産された。
独立したトランクとサッシュレスドアを備えた2.5ボックスのセミファーストバックスタイルで、デザインはED2(トヨタ・ヨーロピアン・デザイン・ディベロップメント)が担当。エクステリアデザインの特徴は、2007年の第40回東京モーターショーに出展されたトヨタのコンセプトカー「FT-HS」を彷彿とさせる、従来のライトウェイトスポーツカーとは一線を画す張り出し感と重量感。
フロントでは、ヘッドランプは薄くシャープにカットされ、ヘッドランプ下の縦縞状の窪みはエンジンルームへのエアインテークとして機能する。フロント・バンパーと一体化したフロント・グリルは、後部に大きな六角形の開口部を持ち、Aピラーとともにブラックアウトされている。大きくなりがちな死角を減らすため、Aピラーを2分割し、それぞれの部分をガラスで埋めることで、外観を損なうことなく死角を減らしている。
リヤでは、スポイラー形状のトランクリッドとカーボン製ディフューザーが空気の流れを意識した立体形状となっており、ディフューザーに埋め込まれたマフラーエンドが左右に1本ずつ顔を覗かせている。
(この世代の車はマフラーにも下回りの空力が考えられているので、下手な社外マフラーを入れることで空力面で逆効果になることも多い。近年では、空力性能はフロントの前面投影面積ではなく、リアの乱気流(ターミュランス)によって引っ張られて速度が伸びないという事がわかっているので、マフラー選択には十分に気を配りたい)
パッケージングは、全長に対してホイールベースが長いのが特徴。フロントとリアのオーバーハングを極限まで切り詰めているため、他の2Lクラスクーペよりも短くなっているが、2+2シートで4人乗りを実現している。
(後席の居住性はお世辞にも広いとは言えないが、多くの方がこの手の車では荷物置き場として使用し、エマージェンシー用の場所であることから、全く問題ではない)
エンジンは富士重工業が開発したFB20型をベースに、新開発の水平対向4気筒NA2.0Lエンジン(FA20型)に、トヨタの筒内直接噴射とポート噴射を同時に制御するD-4S技術を組み合わせ、低重心化と重量配分を追求した。なお、車の性格上、高回転型と環境性能の高度化、燃費の向上を両立させるため、FB20型よりもストロークを短くしている。その結果、ボア×ストロークは86mm×86mmと、3S-GEや2JZ-GEなどのエンジンの伝統に倣ったものとなっている (多田氏によれば、これはたまたまであり、実際にはこの比率は日産SR20やホンダK20エンジンなど多くの角型2.0Lエンジンに採用されており、これらも86mm×86mmである)。トヨタでのエンジンシステム名は「4U-GSE」だが、日本では使われていない。
ざっくりとではあるが、ロングストロークエンジン=トルク型、ショートストローク=高回転型、上記のエンジン(FA20型)はその中間(スクエア)であり、いいとこ取りのバランス型と言っても過言ではない。
駆動方式は縦置き後輪駆動のFRで、3ペダルのアイシンAI(現アイシン)製6速MTまたはアイシンAW(現アイシン)製6速ATと組み合わされる。ATはレクサスIS Fに採用されたSPDS制御を採用し、ロックアップを高め、シフトレスポンスを向上させている。
当初は既存のプラットフォームや多くの部品を流用するだけの計画だったが、最終的にはその多くが新設計となった。ただし、コストダウンのため、既存モデルの設計をベースに86用に変更した部品もあれば、そのまま流用した部品もある。フロントサスペンションは低いボンネットを実現するために独特の構成となっているが、FR車でありながらハブキャリアにドライブシャフトを収めるスペースがあるため、ストラットダンパーの長さが短く、アライメントがFR車として最適でないと批判された。一般道やワインディング程度では感じないが、サーキット走行で追い込んでいくと、その弊害が顔を覗かせることもある。
前後重量配分は2シーターで53:47、重心は460mmと発表されている。チーフエンジニアである多田氏によると、前後重量配分を50:50にしなかったのは、200PS、1200kgの86で「ステアリングの切り始めの最適な応答性」を実現するためで、ターボ付きで300PSのハイパワー車であれば、リアの重量配分を増やすべきだという。(LFAは重量配分的にはリア寄りである)
16インチは4代目スバル・インプレッサと同じヨコハマのデシベル(205/55R16)、17インチはミシュランのプライマシーHP(215/45R17)だ。プライマシーHPは3代目プリウスのツーリングセレクションの標準タイヤなので、86にはエコタイヤが装着されていると誤解されることがある。しかし、実際にはプライマシーHPは欧州のメルセデスSクラスなど高級車にも採用されているタイヤで、燃費以外のトータルバランスにも優れている。どんなタイヤを履いても一定の走行性能を発揮できるニュートラルな特性を持つタイヤを86チームが徹底的に追求し、たどり着いたのがプライマシーHPだったというのが真相だ。通常、スポーツカーやエコカーなど走行性能に優れたクルマには、タイヤメーカーと共同開発した専用タイヤが装着されることが多いが、86の開発は上記の理由から「タイヤ独立設計」が貫かれ、タイヤメーカーはクルマそのものの開発には関与していない。このような理由から、86の開発は「タイヤに依存しない設計」を原則とした。
新車本体価格204~648万円(税込)
※新車当時の価格です。
グレードごとの装備違い
グレード | GT(Limited) | G | RC |
ミッション | 6速AT (パドルシフト付き) / 6速MT | 6速AT / 6速MT | 6速MT |
エクステリア | デュアルエキゾーストテールパイプ | デュアルエキゾーストテールパイプ | デュアルエキゾーストテールパイプ |
(マフラーカッター付) | ディスクブレーキ (フロントはベンチレーテッド) | ディスクブレーキ (フロントはベンチレーテッド) | |
トルセンLSD | – | – | |
ベンチレーテッドディスクブレーキ | – | – | |
ライティング | LEDクリアランス | プロジェクター式ハロゲンヘッドランプ | プロジェクター式ハロゲンヘッドランプ |
プロジェクター式ディスチャージヘッドランプ | |||
フロントフォグランプ | |||
コンライト | |||
車輪 | 215/45R17 87Wタイヤ | 205/55R16 91Vタイヤ | 205/55R16 91Vタイヤ |
17×7Jアルミホイール | 16×6½Jアルミホイール | 16×6½JJスチールホイール | |
センターオーナメント付 | センターオーナメント付 | センターオーナメント付 | |
専用装備 | スポーツブレーキパッド | – | – |
リヤフォグランプ | – | ||
リヤスポイラー | – | ||
フロアアンダーカバー | – | ||
インテリア | 本革巻きシフトレバーノブ | ウレタンシフトレバーノブ | ウレタンシフトレバーノブ |
本革巻きパーキングブレーキレバー | ウレタンパーキングブレーキレバー | ウレタンパーキングブレーキレバー | |
本革巻きステアリングホイール | ウレタンステアリングホイール | ウレタンステアリングホイール | |
スポーツアルミペダル | 樹脂ペダル | 樹脂ペダル | |
シート | 本革×アルカンターラ | ファブリック | ファブリック |
メーター関連 | タコメーター (白文字盤) | タコメーター (黒文字盤) | タコメーター (黒文字盤) |
デジタルスピードメーター | |||
REVインジケーター | |||
セキュリティ | スマートエントリー&スタートシステム | ワイヤレスドアロックリモートコントロール | – |
盗難防止システム (オートアラーム付) | 盗難防止システム | – | |
エアコン | 左右独立フルオートエアコン | マニュアルエアコン | ヒーター |
オーディオ | 6スピーカー | 2スピーカー | – |
MT車 | 306万5,237円(287万9,673円) | 248万8,909円 | 205万6,909円 |
AT車 | 314万7,709円 | 296万2,145円 | 256万582円 |
一部グレードでの比較(全車MTでの比較)
グレード | RC | G (MT) | GT (MT) | GT Limited High Performance Package (MT) | GR SPORT (MT) | GR | GRMN | style Cb (MT) |
新車価格 | 205万円 | 267万円 | 303万円 | 339万円 | 378万円 | 496万円 | 648万円 | 418万円 |
型式 | DBA-ZN6-C2A8 | 4BA-ZN6-H2B8 | 4BA-ZN6-H2E8 | DBA-ZN6-E2M8 | DBA-ZN6-WMJC7G | DBA-ZN6-WMXB8G | GRMN86-FRSPORT | DBA-ZN6-VPNX8D |
発売日 | 2014年6月2日 | 2019年4月9日 | 2019年4月9日 | 2017年2月7日 | 2018年7月2日 | 2018年7月2日 | 2016年2月1日 | 2015年4月23日 |
発売区分 | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | マイナーチェンジ | 特別仕様車 | 特別仕様車 |
新車販売状況 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 | 販売終了 |
駆動方式 | FR | FR | FR | FR | FR | FR | FR | FR |
燃料 | ハイオク | ハイオク | ハイオク | ハイオク | ハイオク | ハイオク | ハイオク | ハイオク |
動力分類 | エンジン | エンジン | エンジン | エンジン | エンジン | エンジン | エンジン | エンジン |
排気量 | 1,998 | 1,998 | 1,998 | 1,998 | 1,998 | 1,998 | 1,998 | 1,998 |
トランスミッション | 6MT | 6MT | 6MT | 6MT | 6MT | 6MT | 6MT | 6MT |
乗車定員 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | 4 |
燃費(JC08モード) | 13.4 | – | – | 11.8 | – | – | – | – |
ハンドル位置 | 右 | 右 | 右 | 右 | 右 | 右 | 右 | 右 |
最小回転半径 | 5400 | 5400 | 5400 | 5400 | 5400 | 5400 | 5400 | 5400 |
燃料タンク容量 | 50 | 50 | 50 | 50 | 50 | 50 | 50 | 50 |
最高出力 | 147[200]/7000 | 152[207]/7000 | 152[207]/7000 | 152[207]/7000 | 152[207]/7000 | 152[207]/7000 | 161[219]/7300 | 147[200]/7000 |
最高トルク | 205[20.9]/6400 | 212[21.6]/6400 | 212[21.6]/6400 | 212[21.6]/6400 | 212[21.6]/6400 | 212[21.6]/6400 | 217[21.1]/5200 | 205[20.9]/6400-6600 |
過給機 | なし | なし | なし | なし | なし | |||
全長 | 4,240 | 4,240 | 4,240 | 4,240 | 4,280 | 4,290 | 4,290 | 4,310 |
全幅 | 1,775 | 1,775 | 1,775 | 1,775 | 1,775 | 1,790 | 1,775 | 1,775 |
全高 | 1,320 | 1,320 | 1,320 | 1,320 | 1,320 | 1,320 | 1,300 | 1,320 |
車両重量 | 1,190 | 1,210 | 1,240 | 1,250 | 1,250 | 1,240 | 1,230 | 1,230 |
ABS | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 |
横滑り防止装置 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 |
運転席・助手席 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 |
エアバッグ | ||||||||
運転席・助手席 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | – | 標準採用 |
サイドエアバッグ | ||||||||
後部席 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 |
カーテンエアバッグ | ||||||||
クルーズコントロール | – | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | 標準採用 | – | 標準採用 | |
カーナビ | – | – | – | – | – | – | – | オプション装備 |
前輪サイズ | 205/55R16 | 205/55R16 | 215/45R17 | 215/45R17 | 215/45R17 | 215/45R17 | 215/40R17 83W | 215/45R17 87W |
後輪サイズ | 205/55R16 | 205/55R16 | 215/45R17 | 215/45R17 | 215/45R17 | 235/45R17 | 235/40R17 90W | 215/45R17 87W |
10. 国籍や人種、性別に関係なく、誰もが平等に働ける職場環境を整えています。例えば、 記事の執筆やプロジェクトの企画などでは、性別や年齢、国籍に関係なくチームワークで取 り組んでいます。また、リモートワークやフレックスタイム制を導入し、満足度を高めています。